梵字で名前を書いてみる...。梵字=「悉曇(しったん)文字/siddhama:tr,ka:/シッダマートリカー」は日本では仏教の文字として吉祥や咒術文字と思われ、特別に神聖化されています...
実は...歴史上、六世紀頃に印度北部で流行したブラーフミー文字系、グプタ文字の一書体で、単なる表音文字(音を表す字)です。表意(種子字や字義など)に重きを置いたのは後年、中国、日本やチベットに渡った密教から...。事実、本家印度では表意文字としての役割は余り見られません...
そこで余り気を使わずに「音を表す文字」として梵字で遊んでみましょう...
私の名前「北華 阿飛/キタハナ アフェイ」と梵字で書いてみました...
スペルは「kita:ha:na: afei」です。当然、この文は「サンスクリット」ではありません。サンスクリット法では、母音の連続表記が出来ない、連続子音で終われない、子音の不足等...現代の言語表記に向きませんので、サンスクリットの子孫である、現代の「インド語/ヒンディ」の外来語表記法を拝借致しました。一番の違いは潜在母音(子音に付くa短母音)の発音の有無と、外来子音の表記です...ここでは語中のア行をすべて長音に、ph字に点(ビンドゥ)を付けf音にした形です。印度語には「エとオ」の短母音が有りません(近代ではオの短母音表記法があります...)が、それは「e/エー」と「o/オー」を代用します。語頭のア行や母音アはそのままでも発音されます。もちろん長音にしてもOKです。(私用のロゴではhに母音を付けずにki ta hna: a fe iと表記してますが、一般の方は気になさらずに...難しくなりますので...)
「仏田 梵字/ブッタ ボンジ」さんの名前を書いてみました...
スペルは「butta: bom,ji」です。促音(つまるッ)はローマ字表記と同じく同系子音の連続で表します。鼻子音「ン」は「空点/ビンドゥ/m,」で示します。
事実「インド語/ヒンディ」では外来語の鼻子音「ン」を「n」に固定し空点を余り使用しませんが、実際、私達はその後の子音に合わせ無意識に鼻子音「ン」を調整して発音しています。(印度語には鼻母子音が、n'/n~/n,/n/m/m~と6種有り、鼻音化記号の表記にルールが有ります...)。無意識の鼻音が「インド語/ヒンディ」の法則に則ったと仮定して表記しています。語末の鼻音も同様です。
余り難しく考えなく「ン」を点で書いてしまえば、良いのです。やはり「空点」は梵字らしいので...詳しくは
現代悉曇 梵字文字 発音 法則
http://www.mandalar.com/DisplayJ/Bonji/index.html
をご覧下さい。